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2008 年 4 月 30 日    
後期高齢者医療制度の自治から見た最大の問題点
〜広域連合=首長と議員を選挙で選べないものを自治体とは言えない〜
NPO法人MOMO理事長 又木京子

後期高齢者医療制度はマスコミによって次々にトラブルが報道されています。しかし、この制度は、2年前から準備してきたもので、制定に賛成した政党ばかりでなく、反対した政党も、いざ始まらなければ保険料の金額もわからなかったのでしょうか?とすれば、2年間実施に向けた議論を怠ってきたのでしょうか?
 どうやら、次の総選挙の争点として扱われているような気がしてなりません。高齢者が政争の道具にされていると不安がよぎるのは私だけでしょうか?
 私は、なぜこのような混乱が起きているのか、自治の点から検討してみたいと思います。
後期高齢者医療保険は、神奈川県では、県内全域市町村による広域連合という自治体が保険者になります。この自治体は、県でもなく、市町村でもなく、全く新しい自治体がつくられたということです。広域連合は自治体ですから、首長も議会も設定されていますが、非保険者である広域連合内の県内全市民は、この首長を選挙で選ぶことは出来ませんでした。この自治体の事業をチェックするはずの議会議員を選挙することも出来ませんでした。屋上屋の首長会議や議長会議で首長も議員も選ばれています。
 地方分権をすすめるための地方自治法改正により、市町村の共同事業は今までの一部事務組合では課題が多いため、新しく自治体という機能を持つ広域連合制度が生まれました。広域連合は、一部事務組合と違って、議員を市民が直接選挙で選ぶこともできる、という制度です。しかし、法律のもつ個性は無視され、現在全国に生まれている広域連合はすべて、一部事務組合と同じ屋上屋の議会になっています。直接選挙による議会は生まれていません。
 私は、この広域高齢者医療制度の混乱を機会に、自治体のチェック機関であり制度を提案できる広域連合自治体議会議員の選挙を行うべきだと考えます。広域連合という役所の仕事を市民の立場でチェックし、条例提案する議会を直接選挙で選ぶべきなのです。
 新しい制度をつくった、うまくいかないから廃止、これが政治でしょうか? そう、政治がないのです。当事者である人々は無視されています。75歳以上の人が対象の制度であれば、75歳以上の人が議員として立候補し、選挙権を持ったって良いと思います。形式的に自治体という名前をかぶせて、当事者を無視した制度をつくったことが最大の混乱の元なのです。



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